沖縄で船を所有しているとか、購入予定とか、レンタルできるなどで、クルージングを楽しみたい人に向けたお話となります。
沖縄でのクルージングの楽しみ方について、以前はケラマ諸島へのクルージングとして大雑把に書かせていただきましたが、ここではケラマ諸島の中でも渡嘉敷島周辺について書いてみたいと思います。
沖縄のダイビングスポットとしても有名な慶良間(ケラマ)諸島について簡単におさらいしておきます。
ケラマ諸島は、沖縄県那覇市の海岸線から西に約30kmから40kmくらいの範囲に点在する大小20余りの島々からなる列島でして、世界の5本の指に入ると言われているケラマ諸島の海は、ケラマブルーと言われるような美しさで有名でして、透視度30mくらいあり、様々な魚たちやウミガメやサンゴ礁などを見ることができます。
また、白い砂地だと太陽の光が反射して本当に美しい海が見られます。
地形や魚や砂地など、さまざまなダイビングを楽しめるので、ダイバーに人気のスポットとなっています。
ケラマ諸島は、主に有人島である渡嘉敷島(とかしきじま)や座間味島(ざまみじま)が人気で、那覇市泊(なはしとまり)の港からフェリーや高速船が出ているので、毎年多くの観光が訪れる場所でもあります。
こうしたケラマ諸島にクルージングで行く場合ですが、マリンショップなどの業者だと那覇市の三重城港(みえぐすくこう)などの漁港から出航していますが、個人でクルージングする場合には漁港でななくて、宜野湾港マリーナ、北谷町フィッシャリーナ、糸満フィッシャリーナなどからの出航になるかと思います。
航路は、チービシ諸島の南側を通って、渡嘉敷島の南側あたりを目指していくルートが一般的です。
まずはチービシ諸島の南側を通り、無人島の前島の南側を目指します。
途中、チービシ諸島と前島の間あたりで、天の川のように長い帯状のエメラルドグリーンの海を横切ります。
運が良ければ、このあたりでウミガメを見ることができるかもしれません。
水面をよく見ていると、息継ぎのために水面に出てきているウミガメの甲羅が見えます。
ウミガメを見つけた場合、ある程度近づいてもすぐには逃げませんので、船の速度を落として近くで観察することも可能です。
ただし、近づきすぎるとウミガメを驚かせてしまうので気を付けてください。(もっとも、近寄りすぎるとウミガメは危険を感じて海に潜ってしまいますが)
さて、前島の南側まできたら、その先にあるのが渡嘉敷島です。
前島の南側を通り過ぎて280°くらいに舵を切れば、渡嘉敷島の玄関口である渡嘉敷港方面となります。
渡嘉敷港は、渡嘉敷島の東側のほぼ中央に位置しており、前島の南側から直接渡嘉敷港に向かうと高速船やフェリーの航路になりますので、クルージングで行く場合には注意が必要です。
渡嘉敷港に向かうのであれば、出来ればもう少し西に進んでから右に舵を切るか、もしくは北に進んでから左に舵を切り270°で向かうのが良いかと思います。
ちなみに、もし渡嘉敷港や渡嘉敷島内の漁港などに入港したいのであれば、予め渡嘉敷島の役場などに相談してみましょう。必要に応じて、港や漁協などと連絡を取って許可をもらうことが可能です。
渡嘉敷島の東側に行くのではなくて西側に行きたい場合には、前島の南側を通過後に渡嘉敷島の南側を目指します。
渡嘉敷島の南には、阿波連(あはれん)岬灯台があるので、これを目印にします。
また、渡嘉敷島の南側には岩礁があるので、南側経由で西側に回り込む時計回りの場合にはGPS魚探などを見ながら大回りしたほうが無難です。
渡嘉敷島の西側には、とても美しい阿波連(あはれん)ビーチ、渡嘉志久(とかしく)ビーチなどがあります。
もし阿波連(あはれん)ビーチ近くに行くのであれば、渡嘉敷島の南側を通過後に北上して、そのまま南側からのアプローチです。
阿波連ビーチに近づくと、左側(西側)には、ハナリ島(離れ島)があります。(ハナレ島ではなくてハナリ島です。シブがき隊の像があることからシブがき島などとも言われています。)
このハナリ島の南側や北側には岩礁があるので注意してください。
とりあえず、阿波連ビーチに向かうなら、南側からアプローチして、西側(左手)に見えるハナリ島の周辺には近づかないということです。
さて、阿波連ビーチではなく渡嘉志久(とかしく)ビーチを目指すのであれば、ハナリ島の西側を通過することになります。
ハナリ島の西側を通り、ハナリ島を右手に見ながら北上すると、同じく右側(渡嘉敷島の西側)に渡嘉志久(とかしく)ビーチが見えてきます。
渡嘉志久(とかしく)ビーチは、北西に向いており、さらに南西に陸地が張り出しているので、真西あたりまでいかないと見えません。
ですので、渡嘉志久ビーチに行くなら、渡嘉志久ビーチの真西まで行ってから舵を切り、ビーチの西側から90°でアプローチします。
渡嘉志久ビーチに寄り道することなくそのまま北上するのでしたら、渡嘉志久ビーチを右手に見ながらそのまま北に進んでいきます。(実際の進路は0°から10°くらいとなります)
このとき船がいる場所は、慶良間海峡(けらまかいきょう)となります。
慶良間海峡は、東側に渡嘉敷島、西側に阿嘉島や座間味島などがあるので、東風や西風の時には穏やかですが、北風や南風のときには荒れます。
渡嘉志久ビーチを素通りしてそのまま慶良間海峡を北上したとき、渡嘉志久ビーチを過ぎたあたりで真西に見えるのが阿嘉島(あかじま)、北北西に見えるのが座間味島です。
那覇の泊港から座間味島へ行く高速船やフェリーなどは、渡嘉敷島の南側を時計回りでまわりこんで、慶良間海峡を北上(北西方面)しながら阿嘉島の港を経由して座間味島の港に行くという航路になります。
つまり、いまクルージングしてきたルートと同じルートです。
ですので、渡嘉敷島の南側を時計回りでまわりこむ際には、高速船やフェリーに気を付けてください。
慶良間海峡をそのまま北上して行き、渡嘉敷島の北にある儀志布(ぎしっぷ)島や外自津留(ほかじつる)島をも外回りで(時計回りで)まわりこんで行くと、渡嘉敷島の東側に行くことができ、これで渡嘉敷島の東側を南下していけば渡嘉敷島一周です。
【前島の手前の帯状のエメラルドグリーンの海】
運が良ければウミガメにも会えるかも
【前島の南側を目指して渡嘉敷島方面(西側)を見た景色】
【前島の南側を通過して、正面(西側)に渡嘉敷島を見た景色】
【前島の南側を通過して、前島と渡嘉敷島の中間地点から北側を見た景色】
【渡嘉敷島の南側に向かっている景色】
【渡嘉敷島の南側を時計回りにまわりこんで北上し、渡嘉敷島の南西に位置していて南を向いている阿波連(あはれん)ビーチを南側から見た景色】
【渡嘉敷島の阿波連(あはれん)ビーチ】
【渡嘉敷島の渡嘉志久(とかしく)ビーチと慶良間海峡】
【渡嘉敷島の渡嘉志久(とかしく)ビーチ】
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