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初めて船を購入したい人に向けて書いています

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〒901-2223 沖縄県宜野湾市大山6-2-11

エッセイESSAY

初めて船を購入したい人へ

海が好きだし船にも興味があるという人は、多いのではないかと思います。

実際、私も子どものころから憧れておりました。

一方で、船を購入したり維持するのにどのくらいのお金が必要なのかという情報はあまり多くなくて分からず、「なんとなく憧れている」程度で実際に購入するには至らないだろうと思っていました。

それに、私の地元は海のない群馬県でしたから、船を持つなどというのは現実的ではなかったのです。

しかし、それでも海や船に関する興味はあり、40代になってから船舶免許を取得したり、ダイビングライセンス(Cカード)を取得したりして、船に乗る機会も多くなりました。

ダイビングで沖縄に来た時には、ケラマ諸島に行く際や、万座などでボートダイビングをする際に船に乗りましたし、ヤマハのシースタイル(会員制レンタルボート)に入会していたので、北谷町フィッシャリーナや沖縄マリーナなどでたまに小さな船を借りて自分で操船して海に出て遊んでいました。

また、関東では横浜ベイサイドマリーナでシースタイルの船を借りて横浜周辺で遊んだり、東京のニューポート江戸川のレンタル会員になっていた時期もあったので、船を借りて東京湾にて遊んでおりました。

その後、沖縄に移住したことで環境も変わり、仕事の幅も広がったことで海がより近くなってきました。

さらに、運よく係留場所が空いて、お手頃な船があったことから船主になることができましたので、船を持っていなかった頃の自分と船を購入して船主になった自分との視点から、船の購入や維持などの費用について主観で述べてみたいと思った次第です。

まず、船の価格ですが、本当にピンキリですので、必ずしも高価ということはありません。

もちろん、豪華なクルーザーですと何千万円とか何億円とかが普通です。

しかし、個人的にちょっと海に出てクルージングやフィッシングを楽しみたいということであれば、数十万円から数百万円の船でも十分に楽しめます。

船体の状態や、エンジンの状態などを考えると、初心者へのおススメは、100万円から500万円くらいの船になるでしょうか。(お金をたくさん持っている人には参考にならない金額かもしれませんが、、、)

最近の自動車の金額を考えると、新車の軽自動車とか中古の高級車くらいの金額ですから、一般家庭で買えない金額ではないと思います。

私の場合、地元の群馬は自動車免許保有率が高くて、一人一台自動車を所有しているような地域でしたので、「車を購入するのと同じくらいで船が買える」と考えて購入しました。

では、維持費は?

そうです。購入費用は何とかなっても維持費用が高いのが船です。

まず維持費で一番金額的に負担にななるのが、係留費用です。

どのくらいの大きさの船にするのかによって費用は異なってきますので、まずはある程度どのような船にするかというところから考えてみたいと思います。

初心者が初めて購入する船ですと、おススメは20ftから23ftくらいの船外機船が良いかと思います。

理由は、1人でも出港できるサイズであり、船外機船だと故障時の修理費用など含めたメンテナンス費用が安くて、操船面でも曲がりやすいなど、初めて船を購入するのに適しているからです。

20ftから23ftは、メートル換算で6mから7mとなります。

このサイズの船外機船についている船外機は、50馬力から150馬力くらいまでが一般的です。

さて、一般的なマリーナだと、このサイズは一番小さなサイズもしくはそれに近いサイズに該当することが多いですが、海での係留費用は年間25万円から50万円くらいかと思います。

沖縄だと25万円くらいです。

また、浮き桟橋(海に係留)か陸上保管かによっても違ってきて、これもマリーナによって異なりますが陸上保管の方が安くて、浮き桟橋の8割とか9割くらいの年会費のところもあれば、もっと安いところもあります。

ここまで読んで分かるように、とにかく金額に幅があるのです。これは、車の月極駐車場でも東京などと地方で大きく違うのと同じです。

私が東京の港区や新宿区で月極駐車場を借りていた時、月4万円から5万円くらいでした。地元であれば2LDK+駐車場2台分とかが借りられる金額です。

船も同じように東京などだと高くて、地方だと安いです。

また、マリーナで金額を示しましたが、地方によっては河川などに安く係留できるところがあったりしますし、沖縄でもフィッシャリーナですと少し安かったりします。さらに何らかのコネクションで漁港に留めることが可能になればほとんどお金がかからない(1万円以下とか無料とか)ので、係留費用も本当にピンキリなのですが、一般的に「よくわからないけど船が欲しい」となった場合には、管理されていて普通に申し込めるマリーナがアプローチしやすいので、やはりマリーナで考えてみるのが良いのでないかと思います。

ちなみに、マリーナは高いですがセキュリティなどが整備されている(管理棟があり管理者や守衛さんが常駐している。監視カメラがある)のに対して、フィッシャリーナや河川や漁港などの場合はほとんどセキュリティが働いていないです。

セキュリティのない場所だと、船そのものを壊されたり盗難にあうことは少ないかもしれませんが、船内の物品や船に取り付けられている設備の盗難はよくあるみたいです。

さて、話が長くなってしまいましたので、ここで私が初めて購入した船をもとにして、具体的な金額をざっくりと示してみたいと思います。

中古の23ftの船外機船の購入価格250万円(名義変更費用や税金などコミコミ)
マリーナの年会費25万円(初回費用などなしで年会費のみでOK)
船の保険年間7万円(PB保険で乗船10人、船体保険含む)
初回メンテナンス費用25万円
(エンジンオイル交換、ギアオイル交換、アノード交換、船底掃除と塗装、雨漏り修繕、ほか)
その他20万円くらい
(マリーナ会員証の発行手数料、係留ロープ購入、ライフジャケット購入など)

となり、船に乗って楽しめるまでにかかった初期費用が330万円程となりました。
2年目からは、マリーナ年会費25万円、船の保険7万円、メンテナンス費用年間10万円、くらいです。(船体保険を付けなければ、船の保険は4万円以下にできます)

もちろん、自分でやる部分を増やせばメンテナンス費用はもっと安くなります。

さらに6年に1回の船検とその間に1回の中間検査があるので、3年に1回は検査があり、1回数万円は必要になります。

細々したものを含めるとだいたいざっと年間50万円くらいの維持費が必要になります。

私としては、東京の月極駐車場代(自動車)と同じくらいだったということと、東京などだと船の係留費用が倍くらいすることなどを考えて、「なんとかなる」と判断しました。

私の場合、最初に選んだのはマリーナの浮き桟橋での係留保管です。

陸上保管の方が少し安いですが、陸上保管だと上下架費用(船を海に浮かべたり海から陸に戻したりするクレーン費用)などが必要になりますし、なにより予め上下架クレーンの予約をしなくてはならないので「今日は天気が良いから海に出よう!」と気分が上がっても出られないことがあったり、クレーンの予約をしておいても当日の天候が悪くて海に出られなかったすることがあるので、浮き桟橋での係留保管が良かったのです。

ただし、浮き桟橋での係留保管だと、船底にフジツボなどが付くので半年に1回くらいは上下架して船底掃除と塗料の塗りなおしをしなくてはなりませんから、マリーナ保管費用の差だけではなくメンテナンスにお金がかかります。

一方で、もし陸上保管なら年間の維持費は40万円以下にすることができますが、その分、出港するには毎回上下架クレーン代などで5千円から8千円くらい(スロープでのランチングで2千円から4千円くらい)必要になってきます。

このように沖縄で初めて船を購入した際のケースでお話させていただきましたが、東京や横浜や神戸などだと高く、地方だと安いということを考慮して、まずはどこに船を置いて、自分の生活スタイルの中でどのように使うのかをしっかりとシミュレーションしてみた方が良いと思います。

私の場合は、自営業で、日中でも数時間の時間を空けることが出来る場合があるので、出来るだけ係留場所が近くて、さらに陸上保管ではなくて海上保管でいつでも出港できるのがベストでした。

また、マリーナの桟橋を歩いているだけでも楽しい気分になれるので、やはりマリーナが良いと思っていました。

つまり私にとっては、河川での係留や陸上保管よりも、マリーナでの海上保管の方が気分が上がるというメリットがあり、それだけでもお金を出すメリットがあったわけです。

一方で、休日だけしか船には行かず、船釣り用の船を欲しいと考えるのであれば、自宅から多少離れていても良いでしょうし、むしろ釣りをしたいポイントに近いところに置いておくのが良いと思います。

さらに、東京在住であっても、東京周辺で高い費用を出して船を置く代わりに、(沖縄などの)自分が遊びや旅行で行く場所に安い費用で船を置いておくというのも良いかもしれません。旅費交通費をかけてその場所に行ってホテルや旅館に泊まりながら船で遊ぶというスタイルで楽しんでも、年間費用は東京などに船を置くよりも安いということもあるからです。

この場合、現地で船の管理をしてくれる人などもいるので、そういう人と契約しておけば船が遠くにあっても安心です。

船の楽しみ方は人それぞれですから、何の目的で購入し、どのような使い方をするのかをしっかりとイメージしてから動いてみて、色々と動いたり調べたりしているうちに、新しい情報が入ってきたりして考え方が変わったり、縁があって良い船や置き場所に恵まれることもありますので、何もしないのではなくて自分なりに動いてみることが何よりも大切です。

私は、色々な仕事をしている関係で常に沖縄にいるわけではありませんが、それでも毎月10回以上は出航しなくてもマリーナに行っています。特にやることがなくても、なんとなくふらっと気分転換のためにマリーナに行くのです。

マリーナに行くと、出港していないけれども海上係留した船の上でお茶している老夫婦がいたり、若い人たちが自分の船の整備(艤装、DIY)していたりというのを目にします。

みなさんそれぞれ自分の船を楽しんでいるわけです。

私も、海が荒れていてマリーナから出られない日に、マリーナ内の一時係留場所まで船に乗って行き、その場所でコーヒー飲みながらサンドイッチ食べてランチし、また自分の置き場所に戻るというのをやったことがあります。

それだけでも、ちょっと船に乗って楽しんだという気分転換になり、その後のデスクワークが捗ったりもしました。

これを読んでいる人も、船が好きだったり海が好きだったりするなら、工夫して自分の船を所有し、自分なりの楽しみ方をみつけてくださったらいいなと思います。




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